発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007018857
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48歳男。糖尿病と診断され約4年間経口血糖降下薬を使用していたが中断し、2ヵ月後両下肢の痺れ痛みを主訴に受診した。非ステロイド系抗炎症内服薬(loxoprofen)、パップ(カトレップ)、ゲル(ボルタレンゲル)で対応するも改善せず、増量したが血糖コントロール不良で入院した。内因性のインスリン分泌能はやや低下、前増殖網膜症、R-R間隔変動係数の低下を認め、末梢神経伝導速度で運動、感覚神経ともに低下を認めた。頻回インスリン開始で血糖コントロールを図ったが夜間の下肢疼痛による不眠を訴えたが、カプサイシン含有温感パップ剤(MS温湿布)の患部貼付で症状の軽減がみられ、不眠も解消し症状の著明な改善を認めた。血糖値はスルホニン尿素薬とα-グルコシダーゼ阻害薬の内服に持効型インスリンの併用で安定し退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2006