GERD診療の最前線 胃酸逆流への対応
特殊病態のGERD 胃切除後のGERD
坪井 一人
1
,
柏木 秀幸
,
矢永 勝彦
1東京慈恵会医科大学 外科
キーワード:
医学用イラストレーション
,
胃食道逆流
,
胃切除
Keyword:
Gastrectomy
,
Gastroesophageal Reflux
,
Medical Illustration
pp.650-655
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007018840
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GERD(gastroesophageal reflux disease:胃食道逆流症)は、「胃酸を主体とした胃内容物の食道内への逆流に起因した病態」を指すが、かつての消化性潰瘍に対する胃切除術後や、胃癌に対する胃切除術後に上記症状を認める場合、「胃切除後のGERD」と呼ばれ、近年注目されている。胃切除術は、解剖学的に逆流防止機能を有する噴門・幽門の一方または両方が切除されるため、その肛門側からの消化液の逆流を招き、障害をきたす。本病態の原因は逆流液の種類により対処法が異なるため、個々の症例について病態を十分に把握し、必要があれば臆することなく手術療法に踏み切るべきである。
©Nankodo Co., Ltd., 2006