GERD診療の最前線 胃酸逆流への対応
GERDの基礎知識 GERDの疫学 わが国でGERDは増加しているのか?
眞部 紀明
1
,
春間 賢
,
畠 二郎
,
楠 裕明
,
鎌田 智有
,
草加 勝康
1川崎医科大学 内視鏡・超音波センター
キーワード:
胃食道逆流
,
食道炎-逆流性
,
発生率
,
胸やけ
Keyword:
Esophagitis, Peptic
,
Heartburn
,
Gastroesophageal Reflux
,
Incidence
pp.590-593
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007018827
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GERDは、欧米人に多い疾患と考えられていたが、最近わが国でも関心が高まりつつある。多くの報告の結果から、最近の20年間にわが国において逆流性食道炎は増加の傾向にあると考えられる。わが国における最近の大規模な検討によると、胸やけ症状の頻度は欧米と大差がない。欧米と日本とでは「胸やけ」に対して、その意味合いが多少異なっている。高齢者人口の増加、H.pylori感染率の低下、胃酸分泌の増加、摂取エネルギー量、脂肪量の増加等の発症要因の面からみても、わが国におけるGERDの増加が示唆される。
©Nankodo Co., Ltd., 2006