GERD診療の最前線 胃酸逆流への対応
GERDの治療 GERD治療の目標・ストラテジー 何を目的にいかにGERDを治療するか?
大島 忠之
1
,
三輪 洋人
1兵庫医科大学 内科学上部消化管科
キーワード:
胃食道逆流
,
再発
,
食道炎-逆流性
,
薬物反応性低下
,
Proton Pump Inhibitors
Keyword:
Drug Tolerance
,
Esophagitis, Peptic
,
Gastroesophageal Reflux
,
Recurrence
,
Proton Pump Inhibitors
pp.617-622
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007018834
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最近、食生活など生活習慣の欧米化、高齢化、H.pylori感染率の低下などから、胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)が本邦においても増加し、注目を浴びるようになってきている。GERDの病態はきわめて複雑であり、明確な治療目標を立てること自体、容易ではない。本邦に多い非びらん性胃食道逆流症(non-erosive reflux disease:NERD)や軽症例では自然治癒例も認められる。一方で症状コントロールのために維持治療が必要となることも多い。GERDの内科的治療に対する難治例では、外科的治療の適応を十分に検討する必要があろう。それぞれのタイプのGERDに対し、病態を考え、患者のQOLの改善を第一に、適切な治療法を選択することが重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2006