発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006268933
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急性肝不全では多臓器不全に陥ることが多く,輸液管理も脳浮腫,肺水腫,腎不全などを考慮に入れる.侵襲的モニタリングが必要となることが多い.肝移植可能な施設への搬送を,常に念頭に置く.肝硬変患者の水電解質輸液では腹水,浮腫,低Na血症の有無や程度に応じて,塩分制限,利尿薬,水制限などを考慮する.肝腎症候群は,除外診断が重要である.治療法は肝移植,可逆性の肝疾患を改善させる,などであるが,血液透析/濾過も有効である.肝性脳症の治療はlactuloseが第一選択であり,分枝鎖アミノ酸の輸液は,意識回復までの時間は短くなるが,死亡率を上げたという報告もあることに留意する
©Nankodo Co., Ltd., 2006