発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006268930
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心不全の急性期治療は,うっ血がどこにどの程度あるのかという点と,心拍出量はどうかという点に注目して考える.うっ血に関しては,体液過剰を是正するのが利尿薬,ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(hANP)である.圧負荷を解除するものがアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI),アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)などの血管拡張療法である.心拍出量を増加させるものが経静脈的強心薬や機械的循環補助であり,右室梗塞などでは輸液量負荷が必要となる.慢性心不全では,まず最新の病期分類を知っておく必要がある.慢性心不全の治療では,体液量の変化を体重で捉えることが重要である.そして電解質管理も重要であるが,とくに低Na血症,低K血症には注意が必要である
©Nankodo Co., Ltd., 2006