腹痛を診る-非専門医に求められる初期診療
問診と身体診察でここまでできる腹痛診察
佐藤 只空
1
,
溝岡 雅文
,
田妻 進
1広島市立広島市民病院 総合診療科
キーワード:
自然寛解
,
触診
,
食中毒
,
鑑別診断
,
腸炎
,
打診
,
聴診
,
鎮痛剤
,
病歴聴取
,
腹痛
,
過敏症-薬物
,
理学的検査
,
視診
Keyword:
Analgesics
,
Auscultation
,
Drug Hypersensitivity
,
Diagnosis, Differential
,
Enterocolitis
,
Foodborne Diseases
,
Medical History Taking
,
Palpation
,
Percussion
,
Physical Examination
,
Remission, Spontaneous
,
Abdominal Pain
pp.685-691
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016410186
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腹痛の鑑別診断は多岐にわたり,要点をついた問診と身体診察が重要である.問診は「OPQRST」と「AMPLE」を用いて迅速かつ網羅的に行う.「sudden onset」は緊急性を示唆する発症様式なので注意して診察する.身体診察は「視診」,「聴診」,「打診」,「触診」の順序で行い,腹膜刺激徴候を見落とさないようにする.Carnett徴候は腹痛の由来を同定するために有用である.診断がつかない場合は「原因不明の腹痛」として慎重に経過観察する.
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