発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006025286
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68歳女.軽度の肝障害を指摘されグリチルリチンの内服を開始した.両下腿の脱力感を自覚し,腰部脊柱管狭窄症と診断され,mecobalamin,limaprost alfadexを処方された.症状が徐々に進行し,精査加療目的で入院した.グリチルリチン製剤の内服歴があり,偽性アルドステロン症による低K血症ならびに横紋筋融解症と診断した.グリチルリチン製剤を中止し,補液ならびにK製剤の補充を開始した.spironolactone,L-アスパラギン酸カリウムの内服や塩化カリウムの点滴静注によるK補充を続けた.次第にKは正常化を認め,それに伴いCPKや血液ガス所見も正常化,筋力も入院後4日目ごろより回復した.PRAやPACも次第に正常化し,K補充を中止してもK低下を認めなくなったため,退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2005