発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005108614
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非虚血性心筋症(DCM)に対する移植以外の自己心温存術について手術法,予後,展望について解説する.1995年にBatistaらの左室部分切除術の報告以来,左室後側壁の心筋障害が少ない例では前壁中隔縫縮術,高度の僧帽弁閉鎖不全を伴うものでは弁形成術で心機能の改善が期待できるようになってきた.DCMでは左室の心筋障害が均一でないことに注目すべきで,障害部位の見極めを術前検査,術中心エコーのカラーキネシスで行い,手術術式を正確に判断することが手術の成功の鍵となる.自己心温存術は多臓器不全を合併した緊急手術では適応外で,手術について,外科,内科医とも十分な理解が必要である.術後は,術前困難だった内科治療がコントロール可能な範囲内に戻すことができる
©Nankodo Co., Ltd., 2005