発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005108613
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中隔枝塞栓術は,左室流出路圧較差を生じる原因となる肥厚した中隔に,選択的経冠動脈的にエタノールを注入し,その部位の壁運動低下と壁厚の減少を誘発し,左室流出路圧較差を減少させる閉塞性肥大型心筋症に対する新しい治療法である.適応は,薬物治療に抵抗するNYHA II以上の症状が継続してあり,かつ左室流出路圧較差(安静時)が40mmHg以上で中隔壁厚が15mm以上の症例である.術中のコントラストエコーを用いての中隔枝の選択が臨床的には重要である.約90%の症例に症状の軽減が見込め,また外科的治療法と比較すると低侵襲であるが,まだ歴史の浅い治療法で5年以上の長期予後のエビデンスが不足している
©Nankodo Co., Ltd., 2005