発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005108599
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心筋症の診断に際し,12誘導心電図はスクリーニングとして有用であり,Holter心電図は不整脈の重症度評価に不可欠である.心筋症に特異的な心電図変化は少ないため,何らかの異常が心電図上認められた場合,心筋症の可能性を疑うことが重要である.低電位やQRS幅の延長と,異常Q波を認めた場合は拡張型心筋症を念頭に置く必要がある.肥大型心筋症では,R波の増高とST部分の低下,陰性T波を呈することが多い.虚血性心疾患との鑑別は1枚の心電図からは困難なことがある.経時的な心電図変化,心エコー,逸脱酵素,さらに臨床症状と心電図の対比が重要であり,これらの所見を総合的に判断する必要がある
©Nankodo Co., Ltd., 2005