発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005061233
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ウルソデオキシコール酸(UDCA)などの経口胆汁酸製剤は,胆石溶解薬として約30年前に導入されたが,効果は限定的で再発もあり,今日,胆石溶解を目的とした適応は,胆嚢機能の良好な非石灰化小胆石例に限られる.一方,UDCA服用者では,溶解が得られなくても長期にわたり胆道痛の発症および急性胆嚢炎の合併が抑制される.経口UDCA療法は,高齢化社会を迎える今日,むしろ高齢者,手術不能例・拒否例,他疾患合併例などに対する安全な抗炎症・対症療法としての意義が高く,腹腔鏡下胆嚢摘出術とともに,有症状胆石の診療上重要な位置を占め続けるものと考えられる
©Nankodo Co., Ltd., 2005