発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005061238
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総胆管結石に対する内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPBD)の長期予後について自験データをもとに概説した.自験例での平均観察期間は約4年であり内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)の報告と比べ短いものの,結石再発率と有石胆嚢放置例での胆嚢炎発生率はEST後に比べ低い傾向があった.これはEPBDではESTと異なり乳頭機能が温存されるため,術後の逆行性感染の頻度が低いことと関係しているものと考えられた.しかし胆管原発結石症例での再発率がEST後と大差ないことや,胆道系発癌と関連してEPBD後長期経過症例での胆管上皮の病理組織学的変化など,今後の検討課題も残されている
©Nankodo Co., Ltd., 2005