発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2003164397
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症例1(64歳女).感冒様症状,嘔吐,腹痛が出現し入院となった.肝機能障害,高度脱水が原因と思われる腎機能異常と低Na血症,CRP高値,低タンパク血症,CKの上昇を認めた.急性腸炎の診断で治療を開始し症状の改善を認めた.入院9日目顔面紅潮が出現し,薬剤性の中毒診の診断を受け,強ミノC1Aの静注を開始した.その直後,突然痙攣発作が出現し,心肺停止となった.蘇生法で意識改善するも,心室頻拍を頻発した.Sheehan症候群の診断でステロイド,甲状腺ホルモンを投与し,その後は心室頻拍を認めず,退院となった.本症例はホルモンバランスの異常も起因していると思われた.症例2(59歳女).以前に蕁麻疹出現で強ミノC静注後ショックとなった既往がある.今回全身に蕁麻疹を認め,外来にて強ミノC1Aを投与直後呼吸困難,血圧低下の出現を認めた.epinephrin,ステロイド投与にて速やかに血圧の改善を認め,入院加療で蕁麻疹の消失を認め退院となった
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