発行日 2002年10月1日
Published Date 2002/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2003072305
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76歳男.約20年前よりバセドウ病,心房細動,心拡大があり,加療していた.心不全,肝性脳症で入退院を繰り返していた.肺うっ血,胸水貯留をきたし,呼吸困難が増強し,入院となった.歯科医でclarithromycin(CAM)が投与されていた.心不全の治療として,furosemide,spironolactoneを投与した.歯科よりCAMを処方されており,CRP 1.7mg/dlであったため,9日間継続投与した.モニター心電図で一過性のtorsades de pointes(TdP)が出現したため,K・Mg点滴,及びmexiletinel内服投与を行った.QTcの短縮傾向にあったが,TdPに続き,心室細動にて心肺停止となり,蘇生により一時的に回復したが,徐々に肝不全が進行して,皮膚の黄染,出血傾向も進行し,心不全,腎不全も悪化がみられ,死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2002