発行日 2002年10月1日
Published Date 2002/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2003072306
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53歳男.生牛肝を週1回の割合で摂取していた.発熱が出現し,頭痛,高熱が持続するため,入院した.入院時検査所見は軽度の炎症所見を認める以外に特徴的な所見は認められなかった.cefotiamの投与を3日間行ったが,反応に乏しいため投与を中止したところ,解熱し,CRPも陰性化した.しかし,再び発熱を認め,頭痛,嘔吐も出現した.髄液検査を施行し,細菌性髄膜炎の可能性が高いと考えられたが,糖の低下が著明でないことや,リンパ球優位であることから無菌性髄膜炎も否定できず,口唇ヘルペスが遷延していることもあり,単純ヘルペス髄膜炎の可能性も考え,meropenemとampicillinの投与に加え,aciclovirの投与も併用した.解熱し,頭痛,喝気も消失した.抗生物質中止後も経過は良好であり,退院した.髄液からは起因菌は検出できなかったが,血液培養かららせん状の菌を検出し,C.fetusによる菌血症を伴った髄膜炎と診断した
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