臨床室
スノーボードで生じたPipkin分類type IIの大腿骨頭骨折を伴う外傷性股関節後方脱臼の1例
野崎 健治
1
,
飛田 正敏
,
勝部 浩介
,
松浦 幸男
,
河野 大助
,
齊鹿 稔
1島根県立中央病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
牽引(整形外科)
,
股関節部骨折
,
股関節脱臼
,
内固定法
,
骨ねじ
,
スポーツ障害
,
X線CT
,
三次元イメージング
,
整形外科的マニピュレーション
,
スノーボード
Keyword:
Bone Screws
,
Athletic Injuries
,
Fracture Fixation, Internal
,
Hip Dislocation
,
Hip Fractures
,
Manipulation, Orthopedic
,
Radiography
,
Traction
,
Skiing
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Range of Motion, Articular
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.1189-1192
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2018005483
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症例は26歳男性で、スノーボードでジャンプ後の着地時にバランスを崩し転倒した。直後より左股関節痛が出現した。左股関節は屈曲・内旋・内転位であった。股関節以外の左下肢には異常はなかった。単純X線で転位の著しい大腿骨頭骨折を伴う左股関節脱臼を認めた。所見より、Pipkin分類type IIの大腿骨頭骨折を伴った股関節後方脱臼と診断した。静脈麻酔下に非観血的脱臼整復後、脛骨近位から5kg直達牽引を行った。アプローチはSmith-Petersen法を用い、直視下に大腿骨頭骨片を整復し、DTJスクリュー2本で固定した。術後4日で可動域訓練を始めた。4週で部分荷重歩行、8週で全荷重歩行を行った。術後9ヵ月、単純X線像、単純CTで骨癒合は得られており、関節性変化もなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2017