経験と考察
胸鎖関節後方脱臼の診断と治療
伊藤 正明
1
,
河野 博隆
1帝京大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
胸鎖関節
,
骨ワイヤー
,
鎖骨下静脈
,
スポーツ障害
,
脱臼
,
X線CT
,
縫合法
,
縫合糸
,
腕頭静脈
,
Polyethylene
,
三次元イメージング
,
骨穿孔法
,
スポーツ復帰
Keyword:
Return to Sport
,
Bone Wires
,
Athletic Injuries
,
Joint Dislocations
,
Radiography
,
Suture Techniques
,
Sutures
,
Sternoclavicular Joint
,
Subclavian Vein
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Brachiocephalic Veins
,
Polyethylene
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.611-616
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017388792
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症例1(14歳男子)。柔道の試合中に右肩から落下して受傷した。受傷後2日目に他医で右鎖骨関節後方脱臼と診断されたが、8日目に当科へ紹介となり、手術目的で入院となった。症例2(16歳男子)。ラグビー中にタックルで相手の肩が胸にあたり受傷した。他医で打撲と診断されるも疼痛が持続したため、受傷後7日目に違う病院を受診、胸鎖関節脱臼の疑いで当科へ紹介受診となった。症例3(18歳男子)。柔道中に投げられ背中から畳に落下し、胸の上に相手の背中が乗って受傷した。受傷後は他院に緊急搬送され、右胸鎖関節脱臼の診断を受けて、精査加療目的に当院へ搬送となった。3症例とも重篤な合併症は認めず、CTで右鎖骨関節後方脱臼を確認し、縫合糸を用いて観血的整復内固定術を施行した。いずれも術後3ヵ月の3D-CTでは後方脱臼を認めず、スポーツ復帰することができた。
©Nankodo Co., Ltd., 2017