臨床室
三角線維軟骨複合体偏位による遠位橈尺関節ロッキングの1例
小原 由紀彦
1
,
山根 誓二
,
柏木 忠範
,
金子 大毅
1豊岡第一病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節鏡法
,
MRI
,
スポーツ障害
,
手首外傷
,
縫合法
,
三角線維軟骨複合体
,
下橈尺関節
,
関節ロッキング
Keyword:
Arthroscopy
,
Athletic Injuries
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Suture Techniques
,
Wrist Injuries
,
Triangular Fibrocartilage
pp.28-30
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017306973
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44歳女性。テニス中に左手掌を突き転倒し、近医の整形外科にて捻挫と診断され、安静加療となったが、症状の改善はみられなかった。受傷6ヵ月後、単純X線像で尺骨頭の背側亜脱臼を指摘され、紹介となった。初診時、外観所見では前腕最大回外位、左前腕回外は45°の制限がみられた。MRI横断像では尺骨頭は遠位橈尺関節(DRUJ)背側に位置し、掌側に偏位した三角靱帯が認められた。尺骨頭が背側亜脱臼して三画靭帯が掌側にあることから、DRULロッキングと診断され、観血的整復による治療が選択された。術後11ヵ月で手関節痛はなくなり、日常生活動作が可能となった。
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