臨床室
踵骨に発生した軟骨肉腫の1例
張 哲源
1
,
菊田 一貴
,
亀山 香織
,
中村 雅也
,
松本 守雄
,
森岡 秀夫
1慶応義塾大学 整形外科
キーワード:
Gadolinium
,
X線診断
,
下腿
,
骨腫瘍
,
MRI
,
肢切断術
,
腫瘍再発
,
踵骨
,
生検
,
掻爬術
,
軟骨肉腫
Keyword:
Amputation
,
Bone Neoplasms
,
Calcaneus
,
Biopsy
,
Chondrosarcoma
,
Curettage
,
Gadolinium
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Leg
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Radiography
pp.535-539
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017277055
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39歳女。右足関節外側部の疼痛・腫瘤を主訴に受診した。腫瘤は長径25mm大、弾性硬で、画像所見から診断を確定することは困難であったため、術中迅速病理診断を併用した手術を行うこととした。術中病理診断は軟骨肉腫grade 1であり、手術は骨外病巣の切除と骨内病巣の掻爬を行った。切除・掻爬標本による病理診断は軟骨肉腫grade 2であり、追加手術として切断術を行うことが望ましいと患者に説明したが、ただちに手術を行うことは希望しなかったため経過観察とした。術後7ヵ月時に局所再発をきたし、下腿切断術を施行した。術後の病理診断は前回手術時と同様grade 2であったが、前回手術時に比べて細胞密度・異形成が明らかに増加していた。切断術後4年7ヵ月の現在まで再発・転移は認めていない。
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