臨床室
有頭骨短縮骨切り術後に舟状大菱形小菱形骨間固定術で救済したKienboeck病の1例
織田 一貴
1
,
安田 匡孝
,
細見 僚
,
大橋 弘嗣
1大阪府済生会中津病院 整形外科
キーワード:
自家移植
,
関節固定術
,
月状骨
,
骨移植
,
骨壊死
,
骨切り術
,
再手術
,
術後期
,
橈骨
,
有頭骨
,
舟状大菱形小菱形骨間関節
Keyword:
Arthrodesis
,
Osteonecrosis
,
Osteotomy
,
Reoperation
,
Radius
,
Postoperative Period
,
Lunate Bone
,
Transplantation, Autologous
,
Bone Transplantation
,
Capitate Bone
pp.1351-1355
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017097315
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
39歳男性。右手関節部痛を主訴に受診し、Lichtman分類stage IIのKienboeck病と診断された。診断後は他院にて有頭骨短縮骨切り術および有頭有鉤間関節固定術が施行されたが、術後症状の悪化を認めたため、初診4年後に再診となった。再診時のX線、MRI所見でLichtman分類stage IIIBと病状の進行を認めたため、舟状大菱形小菱形骨間固定術を施行した。術後、疼痛は改善し、術後3年で平均健側比は、ROMで伸展87%/屈曲27%、握力で91%であった。術前での平均健側比はROMで伸展80%/屈曲6%、握力で52%であり、ROM、握力ともに改善が確認された。また、DASHスコアも術前の12.1から術後4.3へ改善し、原職復帰を果たしている。
©Nankodo Co., Ltd., 2016