発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012359097
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16歳男性(高校サッカー部に所属)。運動時の右足痛、だるさを主訴に他院を受診、右膝窩動脈の狭窄を指摘され、著者らの施設へ紹介となった。初診時、ABI検査では右0.59、左0.99と右下肢での低下が認められた。一方、下肢CTAでは右腓腹筋内側頭の外側変位と膝窩動脈圧迫所見がみられ、下肢血管造影では右膝窩動脈の狭窄所見と狭窄部近位での側副血行が認められた。以上より、本症例は右膝窩動脈補足症候群と診断され、腓腹筋内側頭移行術が施行された。その結果、術後、右ABIは0.93に改善し、10ヵ月経過で10km以上の歩行が可能となり、疼痛やしびれ、だるさなどの自覚症状は認められなくなった。更にサッカーの試合にも出場できるようになった。
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