発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015218966
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15歳男子。スクワットを200回行った後に両側大腿前面部痛が出現し、徐々に疼痛が増強し歩行困難となり、3日後に当科を初診した。血液生化学検査ではCKの著明な高値、GOT、LDHの上昇を認めた。MRIでは脂肪抑制画像で大腿内側広筋、外側広筋および中間広筋に高信号変化を認めた。血圧は149/87mmHgで、Whiteside法による前方区画内圧は左65mmHg、右40mmHgであった。拡張期圧と前方区画内圧の圧格差は左22mmHg、右47mmHgであった。以上より、スクワットによって生じた両側大腿コンパートメント症候群と診断し、同日減張切開術を行った。術後は補液を投与し、血液生化学所見は正常化し、疼痛も消失がみられ、術後17日で自宅退院となった。術後18ヵ月経過した現在、症状の再燃はなく、良好に経過している。
©Nankodo Co., Ltd., 2015