臨床室
環椎外側塊矢状面分割骨折に対する手術後にテリパラチドを用い骨癒合を得られた1例
茶薗 昌明
1
,
田中 孝昭
,
丸毛 啓史
1宇都宮病院 整形外科
キーワード:
環椎
,
MRI
,
脊椎骨折
,
脊椎固定術
,
X線CT
,
Teriparatide
,
骨折治癒
,
頸椎装具
Keyword:
Cervical Atlas
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Spinal Fusion
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Fractures
,
Fracture Healing
,
Teriparatide
pp.19-22
発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015150422
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71歳男。転落して前頭部を強打し受傷した。初診時、頸部痛が強く、頸椎の回旋制限が著明であった。単純X線やMRIでは異常所見を指摘できず、CT所見より環椎外側塊矢状面分割骨折と診断した。入院後、頭蓋直達牽引を1週間行った後、ハローベスト装着による治療を開始したものの頸部痛が持続し、受傷後45日目に後頭頸椎後方固定術を施行した。術直後より頸部痛は消失したが、骨折部の離開が残存し、術後2週よりテリパラチドの連日投与を開始した。投与後3ヵ月のCTでは離開部に新生骨が出現し、術後1年の時点で骨折部の癒合が確認された。術後1年半の現在、固定範囲の矯正損失もなく良好に経過している。
©Nankodo Co., Ltd., 2015