臨床室
治療に難渋した成長期両膝大腿骨外側顆離断性骨軟骨炎の1例
神頭 諒
1
,
中山 寛
,
吉矢 晋一
1兵庫医科大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨軟骨炎-離断性
,
MRI
,
大腿骨
,
関節軟骨修復術
Keyword:
Femur
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Osteochondritis Dissecans
,
Radiography
,
Arthroplasty, Subchondral
pp.50-53
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014169996
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症例は6歳男児で、両膝痛を主訴として、4歳からフィギュアスケートを習っていた。初診時MRI所見より、両膝大腿骨外側顆離断性骨軟骨炎(Hefti分類で右stage I、左stage II)と診断し、保存的治療としてスポーツ活動の中止、両側支柱付きサポーターの装着を行った。治療半年後も治癒が得られなかったため、より進行していた左膝に対し、鏡視下でドリリングを施行した。術後9ヵ月では両膝痛の改善は認められず、骨軟骨炎も完全に修復しなかったため、初回手術後11ヵ月で両顆のドリリングを施行し、左膝には骨軟骨柱移植を追加したところ、再手術後1年5ヵ月で病巣部は修復し、両膝痛も改善したため、スポーツを再開した。
©Nankodo Co., Ltd., 2014