発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013274342
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膝関節に骨関節症(OA)変化を認めない人工股関節全置換術(THA)71例82関節(男性17例20関節、女性54例62関節、平均68.6歳・38~84歳)を対象に、下腿軸を基準とした角度が反映するステム前捻角とは何かを明らかにするために、術中計測値、術後CT計測値、術後3-Dテンプレート計測値、膝関節に愁訴のない健康成人男性の90°膝関節屈曲位における下腿軸の成す角を測定し比較検討した。術中前捻角と上顆前捻角はほぼ等しい値を呈し、術中に下腿軸を基準としたステム前捻角は上顆軸からの角度を反映していた。また、3-D前捻角と後顆前捻角もほぼ等しい値で、3-Dテンプレートで計測したステム前捻角はCTで後顆軸から計測したステム前捻角とほぼ一致すると思われた。正常膝を有する健康成人男性の90°膝関節屈曲位における上顆軸と下腿軸の成す角は平均89.6°±1.9°、後顆軸と下腿軸の成す角は83.7°±1.7°であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013