発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012175550
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変形性股関節症(OA)例と健常例における前骨盤平面を基準とした大腿骨頸部前捻角(FNA)の違いについて、前OAおよび初期OAのためcurved periacetabular osteotomyを行った18例(男2例、女16例、平均32.7歳;E群)、進行期または末期OAにより人工股関節全置換術を施行した42例(男9例、女33例、平均59.0歳;T群)、健常者41例(男10例、女31例、平均60.0歳;C群)で検討した。hip CAS systemを用いた測定で、FNAは大腿骨頸部軸と後顆接線角(PCA)とのなす角とし、上前腸骨棘と恥骨結合上縁中央を含む平面(APP)と大腿頸部軸がなす角を機能的FNA(F-FNA)、APPと後顆接線がなす角をF-PCAとした。FNAはE群とT群で有意差がなかったが、C群とE群およびT群との間に有意差を認め、APPの前後傾きも同様の結果であった。F-FNAは3群間のいずれにおいても有意差が認められた。F-PCAは、C群とE群で有意差はなく、T群とC群およびE群との間に有意差が認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2012