臨床室
高度側彎症に対し手術を行ったネコなき症候群の1例
高尾 恒彰
1
,
前田 健
,
植田 尊善
,
浦野 典子
,
窪田 秀明
,
石井 清久
,
原 寛道
,
芝 啓一郎
1労働者健康福祉機構総合せき損センター 整形外科
キーワード:
ネコ鳴き症候群
,
X線診断
,
脊柱側彎症
,
脊椎固定術
Keyword:
Cri-du-Chat Syndrome
,
Radiography
,
Scoliosis
,
Spinal Fusion
pp.425-428
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013211796
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13歳女。脊柱変形を主訴とした。2歳時に脊柱側彎症を指摘されたネコなき症候群患者であり、5歳時に胸椎部主彎曲Cobb角60°であった側彎は急速に進行し、体幹バランス不良による歩行困難を来した。紹介受診時には脊柱立位正面像でTh5~Th13に左凸のCobb角141°、Th13~L5に右凸のCobb角58°の側彎を認め、側面像での胸椎後彎角は45°であり、染色体異常疾患に合併した進行性の症候性側彎と診断した。術中直達牽引下にTh1~L4までの椎弓根スクリューとサブラミナテーピングを併用した後方矯正固定術を行ったところ、Th5~Th13のCobb角は65°に改善し、脊柱の矯正に伴って歩容や上肢動作の改善が得られた。
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