発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006004689
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初診時9歳男.主訴は脊柱変形.生後9ヵ月時に巨大児であったこと,特異的顔貌よりSotos症候群と診断された.4歳時,脊柱の後彎変形を認め,9歳10ヵ月時,X線像上Fh6~Fh11右凸32°,Th11~L4左凸21°の側彎変形,Th1~Th12 6°の後彎変形を認めた.10歳7ヵ月時より装具療法を開始したが,growth spurtに伴い,10歳11ヵ月時に側彎が48°に進行し,11歳2ヵ月時に観血的治療目的で入院となった.ISOLA systemを用いた脊椎後方矯正固定術を施行した.まず両側Th12~L2に椎弓根スクリューを計6本刺入し,フックを両側のTh2に横突起~下関節突起のclawとTh3の下関節突起に設置し,右のTh5に横突起~下関節突起のclawで装着した.続いて2本のロッドを用いたcantilever techniqueにて右側より後側彎変形を矯正し,ロッドコネクター(Isola wedding band)を2個用いてロッドを連結し,左側に1本のロッドを装着しTh6~Th11のsublaminar wiringを行った.右腸骨から採骨した骨移植を行った.退院時の側彎は右凸12°,左凸10°,後彎は28°と良好な改善を認めた.術後2年でも良好な矯正が維持されており,外見上も後側彎変形は良好に改善していた
©Nankodo Co., Ltd., 2005