発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013211792
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関節リウマチ(RA)肘関節(Larsen分類gradeI~II)に対し、近位棚形成術を行った30肘(平均RA罹患期間15.3年、平均手術時年齢53.2歳、平均経過観察期間4.5年)について報告した。術後は肘関節の伸展・屈曲制限、前腕の回内外、Mayo Clinic elbow performance index、疼痛visual analogue scaleが有意に改善した。画像的評価では肘外反角と滑車の高さが減少し、外反変形が有意に進行しており、肘頭の高さが減少傾向を示した。また、Larsen分類は80%が不変であったが、5例はgradeが進行した。低侵襲で簡便に施行できる近位棚形成術は、広範囲の滑膜切除を可能とし、腕橈関節に起因する痛みを抑制するとともに肘関節の安定性をも獲得できる関節温存手術であり、今後広く行われてよい術式と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013