発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012294300
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治療を行った二分脊椎による麻痺性股関節脱臼・亜脱臼17例27股(男10例15股・女7例12股)の成績を報告した。手術施行は12例18股(最終観察時平均29.9歳)、非手術が5例9股(平均26.4歳)であった。手術の術式はSharrard手術3股、Salter骨盤骨切り術2股、大腿骨減捻内反骨切り術(DVO)3股、Salter骨盤骨切り術+DVO 9股、タナ形成術+DVO 1股で、術後合併症は亜脱臼・脱臼8股、プレート破損・大腿骨偽関節1股、輸血後肝炎1股が認められた。非手術群のうち乳児期から治療した1例はRiemenbuegel装具による脱臼整復を試みた。最終観察時の歩行能力は、手術群がHoffer分類community ambulatory(CA)5例、non-functional ambulatory(NFA)2例、non-ambulatory 5例で、股関節が整復位にあるのはそれぞれ2例、1例、2例であった。非手術群はCA 4例、NFA 1例で、整復位はCAの2例に認めた。歩行時の股関節痛の訴えや股関節に由来するADL障害はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012