発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010211527
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脳性麻痺の股関節脱臼36例38股に対し大腿骨減捻内反骨切り術(DVO)を行い、術後の単純X線学的評価と術後成績との関連について検討した。手術時年齢は平均11.3歳で、観察期間は平均5.7年であった。その結果、1)X線評価では最終MPが50%以内のものは17股(44.7%)であり、術後早期のMPが少ないものほど、最終MPが少なかった。2)術後の整復の状態は、臼蓋の発育や側彎の進行と有意な相関がみられなかった。3)脳性麻痺の股関節脱臼に対するDVOは十分な軟部解離を併用すれば、脱臼股の整復を完全に維持できなくても、緊張緩和、ROMの改善による坐位の安定や姿勢のバリエーションの獲得、除痛に有効であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010