発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011125726
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指節骨や中手骨に対する簡単で強い骨固定法としてtwo-dimensional intraosseous wiring(Two-DIOW)を開発し、本法を適用した2例を呈示した。症例1(39歳女)は作業中に機械に巻き込まれ、左中指基節骨開放骨折を受傷した。Two-DIOWで内固定し、術後はBurkhalter法に準じて中手指節(MP)関節屈曲位でギプス固定し、手術翌日よりギプス内での手指自動運動を3週間行った。術後36週でMP関節伸展10°、屈曲90°、近位指節間関節伸展5°、屈曲100°、遠位指節間関節伸展5°、屈曲75°に回復し、総自動運動域は265°、TAMは100%であった。症例2(50歳男)は作業中に左示指~小指を切断し、再接着術を施行した。示・中・小指はKirschner鋼線を使用してTwo-DIOWで固定し、環指は遠位骨片が小さかったためKirschner鋼線を用いないTwo-DIOWで内固定した。術後3週より自動ROM訓練を開始し、術後6ヵ月の現在、骨接合部は転位することなく骨癒合している。
©Nankodo Co., Ltd., 2011