発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004071675
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
57歳男.剪断力による環指中手骨頭冠状骨折の症例について報告した.左環指中手指節(MP)関節部痛,腫脹を主訴とし,屋内で転倒し左手をついて受傷した.単純X線にて左環指MP関節面に二重像を認め,CTならびに3次元CTで中手骨頭拳側が近位に転位した骨折像を認めた.骨折面を新鮮化後,Kirschner鋼線で整復し,Herbert bone screw2本で骨頭背側より固定した.3週間副子固定を併用し,関節可動域(ROM)訓練を行い,術後5週で骨癒合を認めた.術後8ヵ月の現在,ROMは自動伸展10~70°で疼痛を認めず,単純X線像では軟骨下骨の不整像を認めるが,明らかな無腐性壊死,変形性関節症は認めていない
©Nankodo Co., Ltd., 2003