発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004015991
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第2~5中手骨骨折107例133骨折(男82例107骨折,女25例26骨折,平均34.9歳)を対象に,治療成績や骨折後の変形の推移を調査すると共に,functional splint(FS)の有用性について検討した.その結果,保存的治療および観血的治療の治療成績は共に良好であり,遺残変形であるknuckle depressionを生じた例においても機能的,整容的な問題はなかった.FS装着例において,保存的治療の場合に頸部骨折では有意な掌屈変形の改善を,骨幹部骨折では有意な短縮変形の増大が認められたが,変形の大きさは術後成績と無関係であった.観血的治療の場合は術式に拘わらず整復後の変形は殆どみられなかった.FSは中手骨骨折に対する保存的および観血的治療において,簡便で軽い装着,整復位の保持手指の運動機能の点から有用であった
©Nankodo Co., Ltd., 2003