発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010080247
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8歳男。飛び跳ねた際に左第5趾を打ち付け受傷した。第5趾の近位趾節間(PIP)関節に疼痛・腫脹と変形を認め、X線では第5趾に先天性趾節骨癒合症と、PIP関節での背外側脱臼を認めた。徒手整復不能であったため、受傷翌日に観血的整復術を行った。外側縦皮切で進入し関節内に達したところ、plantar plateが関節内に陥入して整復阻害因子となっており、エレバトリウムを用いてこれを底側に押し、脱臼を整復した。整復後、Kirschner鋼線でPIP関節を固定した。術後2週で抜釘して踵荷重を許可し、2週間の外固定を追加した後、前足部での歩行も許可した。術後半年の時点で可動域制限はなく、日常生活にも特に支障はない。また、X線像で脱臼は認めず、良好な整復位が維持されている。
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