発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012139695
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生物学的製剤を使用した関節リウマチ患者343例のうち、使用中に四肢にウイルス感染症以外の感染症を発症し入院治療を行った11例14肢(男2例、女9例、平均53.7歳)について報告した。入院時、全例ステロイドを服用していた。感染症の内訳は蜂窩織炎が5例7肢で、そのうち下肢が4例6肢であり全例人工関節置換術後であった。他の感染症は術後早期の創部皮下感染3例(足関節固定術後1例、足趾形成術後2例)、人工膝関節全置換術後の遅発性感染2例、化膿性膝関節炎2例で、周術期感染は4例であった。使用薬剤はエタネルセプト6例、トシリズマブ3例、インフリキシマブ、アダリムマブ各1例であった。感染症発症時期は8肢が初回投与1年以内で、他は16~56ヵ月であった。内科的合併症として糖尿病2例、高血圧3例が認められた。治療は抗生物質投与のみで治癒が4例、創傷処置や切開を含めた外科的処置が7例で、平均入院期間は31.6日であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011