発行日 2011年10月1日
Published Date 2011/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012123293
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生物学的製剤を投与し、初回投与の直前、投与翌日、投与1週間後に血液検査を行った関節リウマチ患者81名を対象に白血球系細胞数の変化を検討した。製剤はinfliximab(IFX)、etanercept(ETA)、tocilizumab(TCZ)、adalimumab(ADM)、abatacept(ABT)の5製剤を使用した。初回投与後に白血球総数が有意に減少したのはTCZのみで、白血球分画ごとにみると好中球はTCZおよびIFX投与で有意に減少した。なお、IFXによる好中球減少は投与後7日目には回復したが、TCZでは完全な回復に約4週間を要した。また、TCZ投与後には単球数も減少した。リンパ球数はTCZ、IFX、ADM投与で増加傾向を示すも有意ではなく、好塩基球数、好酸球数はいずれの投与においても有意変化を示さず、ETA、ADM、ABTは白血球系細胞数に影響を及ぼさなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011