発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012080897
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症例1(77歳女性)。変形性股関節症に対する右THA術後5年目に突然右股関節にガクッという衝撃を感じて歩行不能となり、著者らの施設へ受診となった。症例2(65歳男性)。関節リウマチに対する左THA術後6年目に右下肢を踏ん張ったところ、突然ガクッという異常感覚を感じて歩行不能となり、著者らの施設へ紹介受診となった。両症例とも患側股関節の自動運動が不能で、単純X線を行ったところ、Anatomical Medullary Locking plusステム頸部の折損が確認された。治療としてステムの抜去方法にて転子部と骨幹部での半切方法が行われた結果、ステムの近位部、遠位部の2方向からの薄刃のみの挿入とT-sawの使用が可能で、骨を十分に温存してステムを抜去することができた。そしてS-ROM-CRロングステムを用いて再建が行われた。いずれも経過は良好で、術後3ヵ月でT字杖歩行可能となり、大腿骨骨切り部の骨癒合も得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011