発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012080893
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60歳男性。右前腕部痛を主訴に近医を受診、単純X線にて右尺骨の骨透亮像、病的骨折を指摘され、著者らの施設へ紹介となった。初診時、MRIでは尺骨骨幹部中央付近に3×1cm大のニ房性の病変が認められ、病変部の中央はT1、T2ともに高信号を示し、周囲は等~低信号を呈していた。また、脂肪抑制画像では病変中央部は造影効果があり、周囲は抑制されていた。以上より、本症例は尺骨骨髄内に存在する良性腫瘍と診断され、病巣掻爬および人工骨充填術が行われた。その結果、病理組織学的に尺骨骨幹部に発生した骨内脂肪腫であった。尚、術後6ヵ月経過現在、腫瘍の再発はみられていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2011