発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011072000
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人工膝関節全置換術を行った32例を対象とし、術前、術直後、術後1日にDダイマーを、術直後に可溶性フィブリンモノマー複合体(SFMC)を測定し、術後2、7日に下肢超音波検査を行った。Dダイマーの術前値と手術直後値の差(A)と、術前値と術後1日値の差(B)を用いて検討した。その結果、SFMC陽性例は13例(40.6%)、陰性例は19例(59.4%)であった。Dダイマー値は、SFMC陽性や陰性に関わらずA、Bはほぼ同値で、高い相関を示した。カットオフ値を10μg/mlとすると、96.9%が一致していた。SMFC陽性例は陰性例に比べA、Bとも上昇していたが、術直後と術後1日で有意差は認めなかった。AはSMFC陽性例と陰性例で有意差を認めた。深部静脈血栓症(DVT)は、術前、術後2日の陽性例を除くと、術後7日の陽性例は5例(15.6%)で、SFMC陽性例が多かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010