発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010313589
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
54歳男。右膝関節痛と歩行困難を主訴とした。糖尿病の治療中であった。7ヵ月前に転倒して右膝関節痛が出現し、転倒2ヵ月後に荷重時の痛みと不安定性により歩行困難となった。近医にて右大腿骨外顆骨折の診断で保存的治療を受け、初診時はT字杖使用で約100mの方向が可能であった。単純X線、CT、MRI各所見にて大腿骨外側膝関節面に大きな骨欠損を認めた。年齢が若く糖尿病があることより、人工膝関節単顆置換術(UKA)を行った。肉芽組織や硬化した骨を掻爬後に骨切りし、骨欠損は最大8mmであった。骨欠損部には腸骨海綿骨を移植し、プロステーシスをセメント使用して固定した。術後2年現在、約3kmの杖なし歩行が可能で日常生活に支障はない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010