発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010269557
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2001年1月~2007年3月に初回人工膝関節全置換術(TKA)を施行した関節リウマチ(RA)患者454例592膝のうち、ベースライン(手術直前)、手術直後(術後半年以内)、術後1年半後のIORRA(Institute of Rheumatology、RA)データベースから抽出できた205例247膝を対象に、IORRAコホートに伴うRA疾患活動性の変化について検討した。症例全体では平均DAS(disease activity score)28は4.78から4.31に低下し、更に1年半後には4.18にまで低下していた。ベースラインの疾患活動性にしたがって、3群に分類して検討した結果、高疾患活動性群(ベースラインDAS5.85、手術直後DAS4.98、術後1年半DAS4.68)と中等度疾患活動性群(ベースラインDAS4.25、手術直後DAS4.00、術後1年半DAS3.97)ではTKA後にRAの疾患活動が低下することが確認できたが、低疾患活動性群(ベースラインDAS2.72、手術直後DAS2.92、術後1年半DAS2.92)では低下が認められなかった。また、各期における薬物使用状況には有意な違いはなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010