発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010080236
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変形性股関節症患者8例8股(女・平均32歳)に対し、大腿骨減捻骨切り術を施行した。術式は単純な減捻骨切り2股、減捻外反骨切り6股で、減捻角は15~70°であった。全例同時に臼蓋側手術を行い、進行期2股と末期1股には外旋拘縮を防ぐため外旋筋や後方関節包の解離処置を加えた。術後1年以上経過した5例について検討したところ、JOAスコアは術前平均69点から78点に改善した。回旋可動域の変化をみると、内旋は平均54°から観察時20°に減少し、外旋は28°から40°に増加した。術後に外旋拘縮を認めた症例はなく、歩行時の下肢回旋位に自覚的・他覚的なアンバランスを認めた症例もなかった。X線学的所見で、大腿骨骨切り部には骨癒合が得られ、center-edge angleは術前平均-7°から術後41°に、acetabular-head indexは47%から97%に増加した。また、X線正面像では大腿骨頸体角が平均159°から154°に減少し、骨頭中心オフセットは18mmから23mmに増加した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010