股関節疾患の治療 up-to-date
成人股関節変性疾患の治療 変形性股関節症 骨切り術 青壮年期の進行期および末期変形性股関節症に対する大腿骨外反屈曲骨切り術の有用性
高崎 純孝
1
,
内山 勝文
,
高平 尚伸
,
糸満 盛憲
1北里大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
股関節
,
骨切り術
,
大腿骨
,
変形性股関節症
,
治療成績
Keyword:
Femur
,
Hip Joint
,
Osteotomy
,
Radiography
,
Osteoarthritis, Hip
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
pp.47-50
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197573
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
青壮年期の進行期・末期変形性股関節症(OA)に対する大腿骨外反屈曲骨切り術(VFO)の有用性について検討した。対象は1974~2005年までにVFOを行った進行期・末期OA 110例118股(男性5例6股、女性105例112股、平均年齢50.1歳)で、術後経過観察期間は平均10.8年であった。1)JOAスコアの経年変化は術前平均51.9点、術後1年76.3点、5年81.6点と改善したが、10年76.2点、15年68.0点、20年64.4点と低下傾向を示した。2)X線学的評価の「good」と「fair」は術後5年94%、10年87%、15年50%、20年41%と低下した。3)エンドポイントを追加手術時とした関節生存率は10年96%、15年58%、20年46%であり、追加手術を行った25関節中24関節に術後平均12.9年で人工股関節全置換術(THA)が行なわれていた。4)術後10年以内に追加手術を行った不良群と10年以上追加手術を回避できた良好群の間に予後の評価因子に有意差はなく、評価因子とJOAスコアの間に関連性は認められなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010