発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010089972
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82歳男。5年前より頸髄症にて保存的治療中であり、今回、急速に症状が増悪し歩行不能となった。前医で所見に比べ、X線では環椎歯突起間距離(ADI)の増大を認め、MRIでは脊髄を圧迫している歯突起後方の腫瘤の増大を認め、同高位で脊髄はT2強調像で等輝度から高輝度へ変化していた。環軸椎の不安定性に起因する軸椎歯突起後方腫瘤による頸髄症と診断し、全身麻酔下に後方から環椎後弓切除術を施行し、術後はポリネックを3ヵ月間装着した。術後11ヵ月の現在、X線でADIは術前と同様であり、MRIで腫瘤の残存は認めるが、T2強調像で脊髄の高輝度変化は著明に軽減している。また、杖歩行が可能で、JOAスコアは術前4/17点が術後11/17点に改善している。
©Nankodo Co., Ltd., 2009