発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010036363
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
50歳女。腰痛及び右大腿前面の異常感覚を主訴とした。初診時、腰痛と右大腿四頭筋の筋力低下及び右L3腰髄神経領域の軽度触覚・痛覚の低下があった。単純X線でL2はcorduroy cloth appearanceを示し、CTでは水玉模様を呈していた。MRIではT1強調画像で低信号、T2強調画像で高信号、ガドリニウムで強く造影された。脊柱管内には硬膜外病変があり、硬膜を背側に圧排していた。経椎弓根的に骨生検を行い、病理組織所見より腰椎血管腫と確定診断し、計30Gyの放射線治療を行った。治療後に腰痛と筋力低下及び痛覚低下は改善し、治療3ヵ月後のMRIではL2椎体の信号強度や造影効果に変化はみられないが、硬膜外病変は明らかに退縮していた。治療3年後、自覚症状は消失し硬膜外病変は退縮したままである。
©Nankodo Co., Ltd., 2009