発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009314614
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
22歳男。5週間前に右下腿に衝撃があり運動不能となり、肉離れと自己判断して経過をみたが軽快しないため受診した。アキレス腱踵骨付着部近位約10cmを中心に外側に陥凹を認め、MRIではT1、T2強調像ともに踵骨付着部より約8cm近位のアキレス腱外側部にアキレス腱断裂を認めるが、5mm内側のスライスではアキレス腱は連続しており、アキレス腱部分断裂と診断した。初診後4日に手術を行い、近位断端は瘢痕化していたが再建に十分な実質を認めLindholm法に準じて再建を行った。術後6週間のギプス固定後にアキレス腱ブーツ装着下で全荷重とし、術後11週には装具を除去して独歩を許可した。術後14週のMRIでは再建部はT1、T2強調像ともに連続性の低信号を呈し、縫合部の肉芽組織と線維組織によるアキレス腱の良好な再建を得た。術後4ヵ月で背屈10°、5ヵ月で15°となり術後6ヵ月に50%のランニング開始、7ヵ月で背屈17°となり競技に復帰した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009