発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008178576
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62歳男。7年前より右第2趾に腫瘤が出現し、徐々に増大した。受診時、腫瘤は20×15mm、弾性硬、表面平滑、境界明瞭で可動性なく、圧痛・発赤・熱感は認めなかった。X線で右第2趾中節骨部外側に石灰化を伴った骨皮質の硬化性陥凹を認め、MRIではT1強調像で低輝度、T2強調像で高輝度を呈した。手術所見で、腫瘍は中節骨に接しており、軟部組織の介在はなく、被膜化された腫瘍の摘出と基底部の十分な掻爬を行った。病理組織所見は、分葉状の軟骨組織を認め、軟骨窩を伴った軟骨細胞が多数存在し、骨膜性軟骨腫と診断した。免疫染色ではS-100陽性、Ki-67(MIB-1)標識率1%未満であった。術後2年8ヵ月経過し、局所再発はない。
©Nankodo Co., Ltd., 2008