発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007085016
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先天性膝蓋骨脱臼を除く小児膝蓋骨脱臼5例(男児2例、女児3例、手術時平均年齢9.1歳)7膝の手術成績を報告した。全例でMadiganらの報告した大腿四頭筋形成術に準じて外側膝蓋支帯と内側膝蓋支帯を解離し、内側膝蓋支帯を十分縫縮すると同時に内側広筋を膝蓋骨上に前進させた。この時屈曲90°未満で膝蓋骨が脱臼した4例にはBakerらの報告したGaleazzi法に準じて半腱様筋を膝蓋骨の内下方に縫着した。さらにこれらの処置により外観上Q角が大きくなった3例についてはGoldthwait法に準じて膝蓋腱遠位付着部外側1/2の内方移行を行った。全例でおおむね術前よりも広い膝関節可動域を獲得し、脱臼時の膝関節痛も消失した。また、長期経過の2例では術前に比べ顆間溝角が深く安定した膝蓋大腿関節面を形成していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007